SDK の活用

このドキュメントでは、Sitecore CDP + Personalize を Web サイトと連携させる際に役立つ SDK について詳しく紹介します。これらの SDK を使用することで、顧客データの収集やパーソナライズされた体験の提供が容易になります。

SDK に関して

Sitecore Personalize と連携するための SDK として、２つのタイプの SDK を提供しています。Sitecore Cloud SDK および Sitecore Engage SDK となります。それぞれ利用するシナリオが異なる形です。

Sitecore Cloud SDK for JavaScript

まず最初に Sitecore Cloud SDK に関して取り上げます。この SDK の位置づけはわかりやすく、Next.js で作成している Sitecore XM Cloud 向けの SDK という形になっています。この SDK は Sitecore JSS 21.6 以降で利用できるようになっています。

実際に最近提供されている Next.js の Starter Kit の package.json のファイルを参照すると、以下のように記述されています。

package.json

  "dependencies": {
    "@sitecore-cloudsdk/events": "^0.3.1",
    "@sitecore-feaas/clientside": "^0.5.17",
    "@sitecore-jss/sitecore-jss-nextjs": "~22.1.3",
    "@sitecore/components": "^1.1.10",
    "bootstrap": "^5.1.3",

上記のように、sitecore-cloudsdk/events は標準でインストールされています。

Sitecore Engage SDK

この SDK を利用することで Sitecore CDP + Personalize の設定、運用が簡単になるように構成しています。対象としては Next.js 、React で作成されている Web アプリケーション、そして JavaScript が利用できるというのが前提となってくる形です。このため、CMS の制限もなくほとんどの Web サイトで利用することが可能です。

本ドキュメントサイトでは、Sitecore Engage SDK を利用することを想定する形でサンプルを紹介していきます。

SDK の違いについて

それぞれの SDK の違いに関しては、以下のページで紹介されています。

• Cloud SDK and Engage SDK comparison chart

主なポイントをピックアップすると、以下のようになります

• Cloud SDK は XM Cloud で利用できるライセンスとして提供しており、Engage SDK は CDP + Personalize のユーザー向けにリリースしているツールとなります
• Engage SDK は Next.js 、React.js および Vanilla JavaScript Application を対象としています
• Google Tag Manager といったツールで利用できるのは Engage SDK のみです
• Form のイベントを取得できるのは Cloud SDK のみとなります
• ただし、カスタムイベントのキャプチャはどちらで利用できます
• Cloud SDK は XM Cloud のパーソナライズに対応しています

まとめ

今回は Sitecore CDP + Personalize で利用可能な SDK が2つ提供されており、それぞれどのような違いがあるのかを紹介しました。

参考資料

• Sitecore Engage SDK reference
• Sitecore Cloud SDK for JavaScript
• Cloud SDK and Engage SDK comparison chart